3つの王から選ぶべし！糸島の仙台ラーメン専門店「天をも穿つ-THREE KINGDOMS-」

福岡では珍しい“仙台ラーメン”の専門店「天をも穿つ-THREE KINGDOMS-（てんをもうがつ スリーキングダム）」

お店までのアクセス

仙台ラーメン専門店「天をも穿つ-THREE KINGDOMS-」さんは、糸島市の二丈深江、県道49号線沿いにあります。県道沿いにあるため、車で迷う心配はないでしょう。

また、筑肥線「筑前深江駅」から徒歩3分ほどの場所にあるため、JRでのアクセスも便利。車がない方でも安心ですね。

店舗の看板には、ラーメン屋では定番の行書体で「仙台ラーメン」と力強く書かれています。

また、仙台ラーメンの看板とともに「天をも穿つ-THREE KINGDOMS-」と、店舗名もしっかりとアピールされています。

なぜ「THREE KINGDOMS」なのかはいまいち不明ですが、とりあえず入店してみましょうっ！

メインのラーメンは3種類

入口のすぐ脇には券売機があります。まずはこちらで食券を買いましょう。

ふむふむ、どうやらメインのラーメンは3種類のようです。仙台ラーメンに多い「味噌ラーメン」はどれでしょうか･･･？

・鶏王
厳選された鶏ガラを8時間煮出してスープをとった、あっさり風のやさしいラーメン。看板メニューにして、王道のラーメン

・豚王
豚骨をガンガン煮込んだ超濃厚な豚骨スープが特徴の、こってり系ラーメン。中太麺を採用した、初回注文率トップのラーメン

・まぜ王
いわゆる“まぜそば(油そば）”。味付けには特性しょう油ダレ、風味にはかつお油を使用。麺は300グラムでボリューム満点。リピート率No.1

…って、「味噌ラーメン」ないんか〜いっ！（笑）

まあいいでしょう。個人的には「ザ・とんこつ」の“真豚王”に惹かれますが、今回は仙台ラーメンを食べる取材。ここはとんこつ以外で考えましょう。

“超まぜ玉”はラーメンの派生系である「まぜそば」なので、今回は肉・煮卵・メンマを増量した“烈鶏王”を選択。看板メニューらしいので、期待大です。

ちなみに、大食いに自信のある方は、二郎系ラーメンをインスパイアした“レクイエム”もあります。

麺225グラムに野菜400グラムをトッピングした、大ボリュームのラーメンです。己の限界に挑みたい方は、ぜひお試しあれ！

「THREE KINGDOMS」の意味

店内はカウンター席が5つと、テーブル席が2つほど。筆者が訪れたのは平日の昼間ですが、テーブル席は家族連れで埋まっていました。

平日にもかかわらず、なかなかの盛況ぶり。これはますます期待が膨らみます。カウンター席に促され、スタッフさんに食券を渡します。

なるほど、そういうことかっ！

店内の内装を見て、取材前から疑問だった「THREE KINGDOMS」の謎が解けました。

「THREE KINGDOMS」、つまり「3つの王国」。そうです！ここのオーナーさんは、三国志マニアだったのです！

店内では三国志のドラマ（おそらく中国ドラマの「三国志 Three Kingdoms」）が流れており、三国志のポスターや絵画の他、青龍刀まで飾ってあります。

もちろん店内に置いてある漫画は、チェンソーマンでも東京リベンジャーズでもなく、横山光輝先生の「三国志」。

そして極めつきは、店内で流れているBGMです。店内BGMは、J-POPでも洋楽でもラジオでもありません。

三国志シリーズのゲームで出撃時に流れるような、合戦を彷彿とさせる勇ましいBGMが流れているのです。

勇ましくも緊張感のあるBGMが、まるで戦に参戦したかのような気分にさせてくれます。その気分の高揚レベルは、テーブル席の親子連れに違和感を感じるほど。

どうやら筆者は、天才軍師と呼ばれた“諸葛亮孔明”の計略にハメられたようです。ここは糸島のラーメン屋だということを忘れそうなほど、気分が高揚してきましたっ！

すでに頭の中では、ホラ貝の合図とともに突撃を開始していますっ！

ファミ通クロスレビュー

…いかんいかん。こんな精神状態では、まともにラーメンのレビューなどできそうにもありません。

いったん三国志の存在を忘れないと…。

とりあえず、店内設置の漫画でも読んで…って、漫画も三国志だった！

ここは三国志だらけの店内を見ないように、テーブルへと視線を落とします。

懐かしい〜っ！

おおっ！「ファミ通クロスレビュー」風にラーメンが紹介されていますね。

・ファミ通クロスレビューとは？
エンターブレイン社発行のゲーム雑誌「ファミ通」で紹介されているゲーム評価コーナー。ファミ通の編集者4名が各10点満点で点数をつけ、35点以上で「プラチナ」として殿堂入りできる

昔はインターネットやSNSが普及していなかったので、この「ファミ通クロスレビュー」の点数を参考に、ゲームソフトを購入したものです。

気になる“鶏王”の点数の合計は…35点！プラチナ殿堂入りですね！

ちなみに点数の評価者は、煮干しや唐辛子といった“調味料”。ラーメンの調味料がラーメンを評価するという、斬新な採点方式になっています（笑）。

「ATKが高い武器は総じてAGLは低め」

「鶏王の重武装化は長所を殺してしまう」

など、ゲームレビューっぽい言い回しも、ファミ通の特徴をよく捉えていてユニークです。

普段ゲームをしない方にとっては意味不明かもしれませんが、面白いのでぜひ一読してみてください。

“烈鶏王”が見参っ！

はいっ！お待たせしました〜！

ついに「天をも穿つ-THREE KINGDOMS-」さんの国王の1人、“烈鶏王”が見参ですっ！

●烈鶏王 1,020円（税込）

う、美しい〜！なんて美しいビジュアルのラーメンなんだっ！

“烈鶏王”の麺は、細麺を採用。丁寧に炙った鶏チャーシューと長ネギの香りがたまりませんっ！

加えて、透き通るような鶏100％の黄金スープ。“烈鶏王”のネーミングからは想像もできない、美しくも優しいビジュアルのラーメンです。

では、さっそくいただきますっ！

うま優しい〜っ！

各種鶏ガラパーツを8時間も炊いて作る黄金スープなだけあり、すっきりとした味わいが特徴。

鶏清湯（ちんたん）のスープは、細麺との相性も抜群です。懐かしくも優しい味わいが口の中に広がり、ス〜っと鼻腔を抜けていきます。

とんこつラーメン大好きの筆者にとっては、衝撃を受ける味わい。ぜひ女性にもおすすめしたいラーメンです！

後戻りできない“味変”

さて、ファミ通クロスレビュー風に紹介されていた、“味変”を実施する時が来ました。

“味変”のラインナップは、主に「辣油（ラー油）」「酢」「煮干しパウダー」の3種類。定番の塩や七味も置いてあります。

筆者は「辣油」と「煮干しパウダー」の2つをチョイス。

まずは「辣油」から。当然ながら辛いので、辛いのが苦手な方は気をつけましょう。また、店舗では中盤以降からの投入を推奨しています。

辣油を2〜3適ほど投入し、スープをひと口すすります。

おおっ！なかなかの辛さ！“豚王”や“まぜ王”向けとのことですが、“鶏王”でも個人的にはアリです！辛いラーメンが好きな方は、ぜひチャレンジしてほしい味変ですね。

続いての味変は、“煮干しパウダー”。味変の王であり、全てのラーメンとマッチする味変だとか。

ただし、注意書きには「後戻りできませんので、熟慮の上で振りかけてください」とあります。

味変するのに熟慮した経験など、生まれてこの方1度もありません。煮干しパウダーを持つ手がピタッと止まりました。

どうしよう…、もう少し食事を進めてから投入しようか。しかし、すでにラーメンの残量は3分の1をきっている状況です。

ええいっ！もうどうにでもな〜れ！

ここでビビってはいけません。味変の魅力をしっかり伝えるのも、ライターの仕事です。覚悟を決めて煮干しパウダーを投入っ！

…うっ、うまいっ！

破壊力の強い煮干しパウダーは、鶏の旨味を壊すどころか、むしろ融合して旨味を進化させています。

そういえば、ファミ通クロスレビューの評価にも、鶏の主の旨味はイノシン酸なので、煮干しパウダーとケンカすることはないって書いてあったじゃないか！

やはり、このクロスレビューは事前に読んでおくべきですね。ラーメンの出来上がりを待つ間に、ぜひ一読するのをおすすめします。

味変して大正解！そんなにビビる必要はありませんでした。ぜひ臆することなく、煮干しパウダーを振りかけちゃってください。

まとめ

三国志マニアのオーナーさんが営む、仙台ラーメン専門店「天をも穿つ-THREE KINGDOMS-」さんを紹介してきました。

鶏清湯（ちんたん）の黄金のスープが美しい“鶏王”は、優しくも懐かしい、あっさり系のラーメン。福岡では珍しい『ザ・塩ラーメン』で、女性にもおすすめですよ。

「たまには、とんこつ以外も食べたいな」というそこのあなた、ぜひ仙台ラーメン専門店天をも穿つ-THREE KINGDOMS-」さんに足を運んでみてください。

筆者はこれから漫画喫茶に直行し、横山光輝先生の「三国志」を読破してきます（笑）。

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。