【風と緑とビールと人。】糸島一の原水で作る「ハローブルワリー」のクラフトビールを豊かな地で

糸島の山あいで味わうクラフトビールでスタイリッシュなひと時が楽しめる「HELLO BREWERY（ハローブルワリー）」

クラフトビール醸造所の「ハローブルワリー」さんがある糸島の二丈岳は連山で、そこから幾重に濾されて湧き出る水は糸島で最高峰の水と言われています。

まわりは鉱泉が出て、給水スタンドがたくさんあり、またラドン温泉が出る場所。

そんな最高の水を見極めて、ここに醸造所「ハローブルワリー」が作られました。

醸造所のまわりを流れる清流を見つつ

車で国道を走り二丈地区へ入ると「ナフコ二丈店」の近くの清流をまず見つけましょう。

一貴山川です。

さすが原水の地。透き通った水には春のセリやクレソンが生え、シラサギさえいる時もあります。

川底が砂のある自然のままだからこその綺麗さで、魚も泳いでいそうです。

なぜでしょう、川の流れがある場所はそれだけですごく豊かに見えるのです。

大自然を感じつつ川沿いを走って左の山側に進むと、大きな駐車場が開けます。

クラフトビール醸造所「ハローブルワリー」さんです。

庭石や木々もきっと、建てられた時に出てきたものを使ってあるのでしょう。

新築ながらもまわりの古民家や納屋と同じ空気感をまとい、さらに言えば景観を引き上げている様子です。

まずはスタイリッシュなTAPルーム「麦房余韻」を味わう

土日だけオープンしているTAPルームの名は「麦房余韻」。なんて雰囲気のあるネーミングなのでしょう。

店内を見渡すとカウンターと大きな窓越しに庭を眺めるソファ席、そして広いテーブル席があります。

木目を生かした台や無垢の床、そして剥き出しのふとい梁に見惚れつつひろめのカウンターを選びました。

銅色の光るビールサーバーの前に座りましょう。

さぁ、ビールです！

クラフトビールがまとう琥珀の光と果実の華やかさ

メニューにはクラフトビールが4種類あります。

まずは「セゾン（TAP）/大 650円（税込）」をマイスターにお願いしました。

目にもうつくしいその一杯は琥珀の光をまとって出てきます。顔を近づけると、それだけで感じる果実の華やかさが鼻腔を通り思わずため息が出ました。

喉に通すと、さらなる香りで満たされておもわず感嘆の笑顔がこぼれます。

隣の友は運転手なのでノンアルコールでしたが、そのおいしさにも笑みがこぼれて共に幸せに包まれます。

「おいしい。」もう、感動を伝えるのにその言葉しか出てきませんでした。

これが、醸造所の方々が大切に作り上げた最高品質のビールのなせる技なのです。

聞けば、このビールは麦芽とホップと酵母のバランスによる純粋なビールだそう。

その発酵の微妙な違いによって、柑橘の花のようなやわらかい甘い香りやスッキリとした味わいに変化するそうです。

ビールをサーブしてくれたマイスターは酵母を育てているので、その発酵の変化に心が踊るのだと話してくれました。

彼の目にはよろこびと自信が見えるのです。

ビールと一緒に頼んだフードにはご近所の手作りハム工房の肉類と糸島野菜を彩りよく詰め込んであります。

ランチボックスと一緒に牡蠣フライがあるあたりがさすが糸島ですね！

アルコールでふんわりといい気分になっている間にお客様が次々と来られます。

見るからに外国語を話されそうなおふたりが来られて、英語が話せるマイスターが余裕の顔で出て行かれました。

英語かしら、フランス語かしらと耳をすましていると「ここのビールおいしいよねー！」と完璧な日本語で陽気なおしゃべりが始まりました（笑）。ビールが進みます。

田園にそよぐ風を受けてクールタイム

赤く染まった頬を冷やしにTAPルームの上のテラスへと階段を登ります。

心地よい風を受けながら身体に残ったビールの感覚を思い返していました。

ここでいただいて思ったのは本当においしいものは少量でも唸るほどの感動を与えることができ、それを分かって来る方々がおいしさを味わう瞬間のそのさきにあるのは感動に酔うことなのだ、と。

緑の風がきれいです。

風と緑とビールと人がつむぐ糸は、きっと人と人をつないで快いひと時を作るのでしょう。

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