meets vol.6|おき農園 代表 沖 祐輔

meets vol.6|おき農園 代表 沖 祐輔

糸島で活躍するクリエイターや事業者など、町にとってポジティブな影響を与える人へのインタビュー企画です。

心ある人の考えや取り組みを発信することで、糸島を今よりもさらに好きになってもらうことを目的としてお話を伺っていきます。

第6回目は「おき農園」を展開し、その野菜の直売所「Katsuki Vege Stand & Oki Labo(カツキ ベジ スタンド&オキラボ)」も経営しておられる沖 祐輔(おき ゆうすけ)さんにインタビュー。
大地にしっかり根ざした根菜のような沖さんと、彩りある葉物のような奥様が答えてくださるインタビューは、爆発的に笑いが起こりエネルギーに満ちています。

野菜が噛むほどに味が加わっていくように、沖さんご夫婦から出る言葉も笑いから地元の村への思い、そして糸島をしっかり見つめる大きなものへと発展していきます。
味わうものを飲み込む時に「あぁ、美味しい」と思うように、この記事を読み終わったあとに満足感を感じていただければ嬉しく思います。

meets vol.6|おき農園 代表 沖 祐輔

沖 祐輔

おき農園 代表 沖 祐輔

沖 祐輔

今回インタビューに応じてくださったのは沖 祐輔(おき ゆうすけ)さん1983年福岡県生まれ。奥様 沖 恭代(おき やすよ)さん。

沖 祐輔さんは高校卒業後、造園の仕事を経て2011年に福岡市より糸島に移住。

新規で農業を始め2014年に少量多品目栽培という農業のスタイルに切り替えて今は奥様と共に農業を拡大しておられる。

今回インタビューに応じてくださったのは沖 祐輔(おき ゆうすけ)さん1983年福岡県生まれ。奥様 沖 恭代(おき やすよ)さん。

沖 祐輔さんは高校卒業後、造園の仕事を経て2011年に福岡市より糸島に移住。

新規で農業を始め2014年に少量多品目栽培という農業のスタイルに切り替えて今は奥様と共に農業を拡大しておられる。

———まず、今の大きさの農家さんになられた経緯をお聞かせいただけますか?

高校の時の同級生3人でなんか自分でしたいねって言ってたまたまクラスに農家の息子がいたから、あ〜農業いいっちゃない?って言って決めたんですよね。それで、生産法人をそれぞれ立ち上げました。そこからはバラバラになったんですけどね。

僕は農業が出来ればどこでもよかったんですよ。だからほとんど流れでここに来たって感じですね、ハハハハハ!

———ヘェ~、個人事業主の方って「これを絶対にしよう」って決めて出発されるのだと思っていました。

いや~、自分でする何かの候補の1つですね。

だって、聞かなくないですか?なんでサラリーマンになったんですかって(笑)。

———(笑)ということは、農業がお好きで今まで来ておられる感じですか?

どうですかねぇ。好きなのかなぁ、うーん。

奥様:なんか趣味の延長って感じがする。

うん、仕事は好きですね。結局。趣味とか友達っていうより単純に仕事をしたいのと、しっかり生計を立てていきたいですね。

———土日に開けておられる沖さんのお店って、珍しい野菜が多くないですか?

そうでもないですよ。定番プラスアルファくらい。

———沖さんとこの直売所って古い列車の車両を再利用してあるでしょう。スタンプカードは切符で、改札パンチで穴が開くのが面白いし。個性的なセレクトショップみたいでお花もあるし、行くのにワクワクするんですよねー。

うん、良いお客さんに来てもらっているという実感はありますね。

奥様:お客様に恵まれているとは思いますね〜。

———素敵ですね。次に、糸島についてお聞かせいただけますか?おふたりは「移住してきた」という認識でいらっしゃるのでしょうか?

福岡市からなので、移住というより引越しみたいなものですね。都会にはない、人付き合いが密な感じで距離感が近いのは、ある意味カルチャーショックでしたね。

———糸島の魅力というと何を上げられますか?

1つの町で食にまつわるものがなんでも揃うところですね。塩、醤油、野菜、お酒、お魚もそうやし、お皿や家具も。

望めば生産者から直接買えるくらいの近い距離でなんでも揃う。それって他の自治体にはないんじゃないですかね。

奥様:それって顔が見える安心感よね。

それに糸島全部でもめちゃめちゃ広くて遠いわけではない。移住者を呼んできてくれてるから、面白い作り手さんたちが糸島に来て作ろうとどんどん増えている。

———ありがとうこざいます。そうやってたくさん移住して来てくださると嬉しいですよね。では、今後の展開についてお聞かせいただけますか?

自分はまだ準備段階なので発展途上中でやることもいっぱいある、まだ何も成功してないんですよね。

———成功のために何をお考えですか?

規模を大きくしたいです。そして人を雇用したい。

集落って自分が1番若手なんですよね。そのうち土地が自ずと空いてくる、そして自分に回ってくる時に受け入れるくらいの準備をやっている段階ですかね。

受け入れるには資金、体勢を整えておかないといけないので。

———それは後継者雇用にもなりますか?

んー、そうなっていくんですかね。人がいないと農業は続けていけないんですよね。

村っていうコミュニティがあるから農業が出来ているという面もめちゃくちゃデカいんで、年2回の草刈りとかも維持できている。村が残らないといけないと思っているんですよね。

———わ〜良い言葉ですね。

小さな村の集まりなんで、糸島は。それが維持されることを望みます。

奥様:同じ作業が年々きつくなるので、それを考えたら拡大して人を入れられるように、自分たちの身体の負担も分散されるようにしないと。農業を続けていかないといけないので。

10年後に同じペースで出来るとは考えていないので。細く長く続けていくために。大儲かりはしないんですけど。

———続けていく上で必要とするものが見えてきて1個1個取り組んでいく形ですね。直近で何か計画しておられることはありますか?

年に2回見学会を開きたいと思っているんですよね。

先ずはお店に来てもらっているお客さんに、春と秋の畑の良い時期を見てもらって、野菜になるプロセスとかを見せたい。「こういう風に作られているんだー」っていうのが分かって良いかなあと思うんです。

子供たちも野菜がなっているのを見たことがないとかありますからね。

奥様:そういう企画をもっと身近にしたいよね。野菜は花が咲くんだよ、とかね。

出来るまでに何日かかるのかとかも、難しく捉えることなく身近に思ってもらえる機会が増えたらいいなと思います。店で伝わるのは限界があるから、軽い感じで伝わったらいいなって。

店番をしていると若い人が売っているだけと言うイメージを持たれて、僕たちが作っているというのがピンと繋がらないことが時々あるんですよね。

だからこそ、土日は店に立って生産者だから伝えられることを伝えていけたらいいなと思っていますね。

取材を通して、よく笑う姿とハツラツとした言葉が楽しく印象的だった沖さんご夫婦は、糸島の小さめの村に住んでいるからこその深い思いを語ってくださいました。

それは、いつも太陽のような笑顔の沖さんの深いところにある温かい言葉でした。

「農業を重く見てもらいたくない」というおふたりの顔には苦しそうな眉間のシワは無く、大きな責任感と喜びが表れていました。

INFORMATION

店名:

Katuski Vege Stand & Oki Labo

住所:

福岡県糸島市志摩久家2537-1

電話番号:

050-3383-4897

営業時間:

10:00〜16:00

定休日:

月〜金

一人当たりの予算:

〜¥1,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。