【糸島・飯原】待ち受ける数々の困難を乗り越え、秘境「不動滝」へ!

【糸島・飯原】待ち受ける数々の困難を乗り越え、秘境「不動滝」へ!

糸島にはさまざまな滝がありますが、皆さんは「不動滝(ふどうのたき)」という滝をご存知ですか?

筆者は最近までよく知りませんでしたが、何でも「白糸の滝」などに比べてアクセスが悪く、訪れる人の少ない「秘境」なのだそうです。

滝に辿り着くまでには、山道や険しい道を通る必要があるのだとか。

最近暑い日が続いていて、ちょうどウンザリしていたところでした。
そこで、鍛錬と避暑をかねてこの「不動滝」を訪れてみることにしました。

山に一歩踏み込めば、そこは圧倒的大自然。険しい道の奥に流れる「不動滝(ふどうのたき)」

アクセス

「不動滝」に行くには、以下のような方法があります。

①雷山線のバスで「藤坂橋」というバス停まで行き、そこから1.2キロ歩く。
②雷(いかづち)神社の無料駐車場に停めて3.2キロ歩く。
③途中まで自転車やバイクで行き、滝に近づいたら①か②の方法を取る。

筆者は③の方法で行きました。

ちなみに、Googleマップの口コミなどでオススメされているのは、①の方法。この方法がもっとも歩きやすいようです。

筆者は自転車で「藤坂橋」のバス停まで行き、そこから1.2キロ歩くことにしました。

 

バス停到着、いざ滝へ

糸島前原のあたりから自転車で進み、40分ほどで「藤坂橋」のバス停に到着。

「となりのトトロ」に出てきそうな、かわいい木のバス停がそこにありました。

バス停のすぐ左横には看板があり、不動滝の方向と距離が書いてあります。

バス停から先は大きな車道をそれて、こちらの細い道を進むことになります。

時刻は午前10時。立っているだけで汗が噴き出すような炎天下の中、筆者は滝につながる道を歩きはじめました。

 

山道は看板を頼りに進む

しばらく道なりに行くと、山道に入ります。

こちらの小さな橋は、渡り終えてから撮ったものですが、橋の最後の方に壊れかけている部分があり、踏むと「バキバキ」といやな音がしました。

渡る際には十分注意してください。

橋を渡るとそこは、圧倒的大自然

一応道はありますが、滝に至るまでのアクセスがあまり良くないせいか、人の気配は全くありません。

自分自身と、大きな植物と小さな虫や鳥だけの世界が、そこにあります。

こちらも何だか、トトロが出てきそうな場所ですね。

道を進んでいくと、要所要所に滝までの距離が書かれた看板が立っています。

それらの看板だけを頼りに、この大自然の中を歩いていくのです。

ここから先はしばらく、実際に滝に向かって歩いているつもりで道中の景色をお楽しみください。

けっこう草が生い茂っていますね…。

下の写真の場所から上に行くと、「雷山神籠石(こうごいし)跡」という古代山城跡につながっているようです。

…おや!?

行き止まりになってしまいました。どうやら滝は向こう岸へあるようですが…。

もしかして、この丸太の上を渡るのでしょうか!?

丸太から地面までは、けっこう高さがあります。

落ちたら大怪我をするかもしれませんね。

しばらく丸太の上を歩くかどうか、迷っていましたが、失敗したときのリスクが大きかったので別の可能性を探すことに。

「ズリズリ」と慎重に下の地面に降り、そして丸太を手でつかみながら、向こう岸まで歩くことにしました。

向こう岸に着いてから上に登るのが大変でしたが、「みんな力を貸してくれー!」と、山の木々や動物、虫、目に見えない神々に向かって大声で助けを求めながら、なんとか這い上がりました。

この先、何度か危地に陥りますが、そのたびに「力を貸してくれー!」「ありがとう!」「行くぞー!」などと大音声を上げながら乗り切りました。

 

滝が近い

狭い道から谷の方へ落ちそうになったり、助けを求めてつかんだ枝が折れたり、至るところに張られている蜘蛛の巣にがんじがらめになったり。

不動滝は秘境といわれるだけあって、人里では遭いそうもない困難に何度も直面しました。

そのたびに全身を震わせて大声を上げていたので、いつしか筆者は息も絶え絶えになっていました。

「ハァ、ハァ、ゼェ、ゼェ…ん?あの音は」

自分の呼吸が落ち着いてくると、滝の音が聞こえているのがわかりました。

この石段を上った先に、きっと不動滝が…!

 

滝だ!

石段を上るとまず目に飛び込んできたのが、こちらの石碑。

黒地に金色で「不動瀧(ふどうのたき)」と書かれています。カッコイイですね!

金文字の下にある「野村望東尼」という名前、どこかで聞いたことがあるような…。

ひとまずそれは置いておいて、さっきよりもさらに大きな音を立てている「不動滝」の方へ行ってみましょう!

こちらです!

「ドドドドド……」

凄まじい水音と、上から下に流れ続ける滝の水と、ひんやり涼しい空気。

そのすべてが、ここまで命がけでやって来た者の心と身体を癒し、清めます。

時折ひらひらと舞い落ちる葉もまた、風流心をそそりますね。

しばらくは言葉もなく、ただ茫然と滝を眺めていました。

 

幕末の志士たちが、ここに集まっていた

はじめのうちは滝に見とれていて気がつきませんでしたが、滝の前で振り返ってみると、麓の景色がよく見えました。

それから、先ほど石碑で見た「野村望東尼(ぼうとうに、もとに」という名前。思い出してみると、それは幕末の女流歌人の名前でした。

野村望東尼は歌人であるだけでなく、勤皇派の思想家でもありました。さらに調べてみると、福岡出身だったようです。

思想家ということで、長州の高杉晋作とも交流がありました。

以前、高杉晋作の生涯を題材にした小説を読んだとき、彼が死の間際に「おもしろき 事もなき世を おもしろく」と辞世の上の句を詠むと「住みなすものは 心なりけり」と下の句を続けた女性がいました。

その女性が、この不動滝の石碑に刻まれている野村望東尼だったのです。

さらに、金文字の「不動瀧」の石碑のそばには、このような石碑もありました。

こちらの石碑によると、かつてこの不動滝に勤皇派の志士たちが集まり、天下国家のことを論じていたようです。

幕末という激動の時代は、まるで流れ落ちる滝の水のよう。

この不動滝に集まった志士たちは、滝を見て何を思い、何を語っていたのでしょうか。

 

一度は訪れたい「秘境」

ここまで、糸島にある秘境「不動滝」について見てきましたが、いかがだったでしょうか。

不動滝は訪れるのが大変ですが、そのぶん到達したときの達成感もひとしおです。

体力に自信のあるうちに、ぜひ一度訪れてみてください◎

INFORMATION

店名:

不動滝

住所:

福岡県糸島市飯原

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

WRITTEN BY
おぬま

おぬま

歌って踊る学生ライター

九州大学文学部の3年生。興味を持ったことは、とことん深めるタイプ。 今ハマっているのは、筋トレと瞑想と踊り。 YouTubeチャンネル「おぬまのダンスパラダイス♬」やブログ「おぬまの糸島探検記」を運営。 日本語検定1級、漢字検定準1級。