糸島・志摩にある可也山に登って、静かなゆとりある時間と最高の眺めを手に入れよう!
「糸島のシンボル」と呼ばれる可也山。
可也山は糸島の各所から見ることができ、その山景は時間や場所によってさまざまに変化します。
ときに軽快、ときに重厚。四季折々に見せる姿の美しさは「筑紫富士」といわれるほど。
小鳥の歌声や風の音を聞きながら、鼻歌交じりに登る可也山。それは、まさに「小さな冒険」でした。
目次
可也山―――「筑紫富士」という形容がふさわしい、四季折々に見せる美しい姿
まずは、夜に見た可也山の写真をご紹介します。これは本当にきれいでした!
まさに、筑紫富士と呼ばれるのにふさわしい山だと思います。
可也山へのアクセス
可也山は糸島の北西部、志摩というところにあります。
この山の麓の近くにある「可也山登山口」まで、可也山登山客の駐車場に指定されている「いとしま応援プラザ」から車で3分、歩くと15分かかります。
可也山登山口から5分ほど歩くと、以下の写真のような景色が見えてきます。
この状態から少し前に進むと、左手に「可也山自然遊歩道」という看板が見えてきます。
その看板の矢印に沿って左折してください。
以前、早朝に可也山に登ったとき、看板が見えずに直進してしまいましたが、そこは獣道でした。間違ってまっすぐ行かないようご注意ください。
さあ、登ろう
可也山の麓に着いたら、まずは深呼吸。
これから始まる冒険を前に、靴ひもを結び直し、カバンを整理し、態勢を整えます。
山頂展望所(第2展望所)までは、1,850メートル。
ここからついに、可也山登山が始まります。
ちなみに「山頂展望所まで1,850m」と書かれた看板の近くに、竹でできた登山用のポールが置いてあり、これは誰でも無料で使うことができます。
さあそれでは、冒険の旅に出かけましょう!
心落ち着く、石切り場跡
可也山登山で最初に辿り着くスポットは、この石切り場跡です。
この石切り場跡には看板があり、そこには次のようなことが書かれていました。
江戸時代初期の1618年、黒田長政という福岡の大名が、関東にある日光東照宮大鳥居の建立のために難儀の末この山から60トンを超える巨石を切り出し、海を渡り川を上らせてはるばる日光まで運搬した。
「糸島にあるこの可也山の石が、遠い関東の地で神社の鳥居を作るのに使われていたなんて!」と、驚きを隠せませんでした。
ここには今もなお石を切り出した痕跡が残っており、それを見ながら近くにあるベンチで物思いにふけっていると、鳥の声や木々が風に揺れる音が聞こえてきて、とても心地よかったです。
鳥の声や風の音は聞こえてくるものの、石切り場跡全体の印象としては静寂そのものでした。
この場所で本を読んだら、何時間でも読みふけっていられそうです。
神秘的な木立と、十分眺めのいい第1展望所
石切り場跡からどんどん登っていくと、山中には下の写真のような風景が現れます。
天に向かって真っすぐ伸びる木々から、神秘的なオーラが漂っており、本当に心が清められます。
このスポットを通過する際にはぜひ写真を撮りましょう!
次に辿り着くスポットは、第1展望所。
山頂やその奥にある第2展望所まではまだまだ距離がありますが、ここからでもかなりいい眺めを楽しめます。
山も海も空も見えて、自然が好きな人にはたまらない景色です!
ちなみに、第1展望所から山頂に行く途中にブランコがあるので、休憩がてらそこで遊ぶのもよいでしょう。
山頂の標高は365メートル!
第1展望所を後にして、それから更にずんずん登っていくと、「可也山山頂」という看板が見えてきます。
標高は、365メートル。なんだか1年365日とリンクしているみたいで、面白いですね。
山頂とはいえ、周りを木に囲まれているため見晴らしはあまりよくありません。たいていの登山客はここはすぐに通り抜け、その先を目指します。
ここが山頂であることを告げる看板の隣には、可也山の中で最も見晴らしのよい「第2展望所」がもうすぐそこにあることを示す看板もあります。
山の麓の時点では、「第2展望所まで1800メートル」でした。残り100メートルということは、もうここまで1700メートルも山道を歩いてきたということになります。
「ここまでよく頑張ったなあ…よし、あと少し!」
ここで疲れた自分の足に叱咤激励し、綺麗な景色が見られる第2展望所に向けて、力強く歩き続けました。
すると、それまでやや薄暗かった道の前方がやや開けてきて…。
「おお、さてはあそこが展望所だな!」
この道を抜けた先に、第2展望所が待ち受けています!
第2展望所ー可也山で最も見晴らしのいいところ
ついに第2展望所にやって来ました。
可也山には今回を含めて5回登りましたが、いつ来てもこの第2展望所からの美しい景色には目を奪われます。
街が、人が、あんなに小さく見えます。まるで自分の心が何十倍、何百倍にも広がったような、そんな錯覚さえ覚えました。
ひと口に「第2展望所」といっても、方角を変えればまるで別世界のように異なった景色を見ることができます。
下の写真もまた、上の写真と同じ場所から、ただカメラの方向を変えて撮ったものです。
海が鏡のようで綺麗なので、筆者は下の景色の方が好きです。
それからこの展望台の真ん中にそびえたつ看板がこちら。
登山の記念写真は、ぜひここで撮りたいものですね。
あまりにも景色が美しいので、のんびり30分くらいこの第2展望所で過ごしていたところ、空がだんだん暗くなってきてしまいました。
時計を見ると17時半。少し肌寒くもなってきたので、名残惜しくはありますが山を下りることに決定。
ところが、この冒険の本番は、前半よりもむしろ後半の下山にありました。
本番は下り始めたところから
第2展望台から山頂まで戻る道は上り坂ですが、山頂からいったん下りはじめると、麓に着くまで下り坂の連続です。
途中階段の段数が異様に多いところがあり、これが上りならまだ耐えられるのですが、下り道を、しかも疲労した足で通るとなるとかなり身体にダメージが来ます。
特に下り道はスピードが出やすいので、転ばないように細心の注意を払いながら進みましょう。
今回の登山の場合は、登り始めたのが夕方だったので、薄暗くなる山中から早く出たい心と、転ばないように慎重になる心とのせめぎあいでした。
40分ほどして、ようやく麓に到着。
麓に着くと、山中で出会ったおじいさんと再会したので、その方と出身地や普段の生活についていろいろ雑談しながら駐車場まで5分ほど歩きました。
おじいさんと別れたあと空を見上げると、そこには真っ赤な夕焼けが美しく広がっていました。
可也山はあなたを待っている
可也山に登ると、山中ではたいてい何人かの登山客に出会います。
今回は夕方だったので6組くらいでしたが、20代~70代まで様々な年齢層の人がいました。
それから、第2展望所に行くと、木の下に「登頂記念 可也幼稚園」という木の札が何本も差してあり、「この山は幼稚園生も登っているのか!」とびっくりしました。
このように、可也山は老若男女問わず、誰にでも愛されている山なのです。
麓から、見晴らしの最もよい第2展望所まで1800メートルあり、筆者(男子大学生)の足だと上りで約1時間、下りで約40分、合計1時間40分程度で登山を終えることができました。
途中休憩することなども考えると、合計2時間程度あれば十分登山を楽しめる山だと思われます。
今度の休日に、可也山登山はいかがですか。
店名: 可也山 住所: 福岡県糸島市志摩 電話番号: 092-322-2098 営業時間: 年中無休 定休日: 無休 一人当たりの予算: 0円 ※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。INFORMATION
※ただし、11月15日~3月15日は県内外のハンターがイノシシ等の狩猟をするため十分な注意が必要