【糸島・二丈】どこまでも続く石段、その先に待ち受ける数多の喜び。「松末五郎稲荷神社」で小旅行を楽しもう!
前原から深江に向かう国道202号線の上で、ふと右手を見ると赤い大きな鳥居が見えます。
「どこの神社だろう」と思うのですが、車なのでいつも一瞬で通り過ぎてしまい、初めて見てから2年以上も未確認のままでした。
地図で確認すると「松末五郎稲荷神社」とありますが、どんな神社なのかよくわかりません。
そこで今回、ついにその中に突入することに決めました。意外と見どころ盛りだくさんの「松末五郎稲荷神社」、ぜひ最後までお楽しみください。
どこまでも続く石段をひたすら上へ。いったい何が待っているのだろうか、この「松末五郎稲荷神社」に。
アクセス
「松末五郎稲荷(ますえごろういなり)神社」は、国道202号線を前原方面から深江方面に向かって車で走っていると、右側に見える神社です。
JR筑肥線の筑前前原駅から車で12分の場所にあります。ただし、付近に駐車場はないようなので、電車と徒歩の併用がオススメです。
その場合、最寄り駅のJR筑肥線の一貴山駅から歩いて25分かかります。
国道202号線沿いにこのような大きな鳥居が見えたら、奥に入ってみましょう!
鳥居をくぐってから神社まで、少し距離があります。
上ろう
大きな鳥居をくぐってから、歩くこと数分。…ようやく神社に着いたと思ったのも束の間、まだまだ上に何かありそうです。
とりあえず何があるのか確認するために、上の方まで行ってみましょう!
階段が若干急なので、足元には十分お気をつけください。
たくさんの鳥居
しばらく上にのぼってから来た道を振り返ってみると、すでに自分が数多くの鳥居をくぐり抜けてきたことがわかります。
まるで数々の試練を乗り越えて、新たな境地に達したような気分です。
神社全体の高さでいうとまだ中腹あたりですが、この場所からでも南方の山々や田園風景がチラと見えます。
もっと上まで行けば、きっと素晴らしい景色が見られることでしょう。
さらなる高みを目指して、上へ進んでいきます。
この辺りは鳥居や石段が傾いていることがあるので、特に注意が必要です。
自分をしっかり保っておかないと、斜めになった鳥居に翻弄されて、心身の平衡感覚を失う可能性があります。
そういう風に考えると、この歪みは来訪者を試すためにわざと設けられたものなのかもしれませんね。
中間地点でキツネに出会う
この神社の中間地点といえる地帯に到達しました。付近は木が多く、まるで森の中。人気もほとんどありませんでした。
稲荷神社だけあって、キツネの石像がありました。
その付近には、別のキツネや馬の形をしたものもあります。
少し休憩したら、また上にのぼってみましょう。
この辺りはやや薄暗いですが、もう少し先に行けば、明るい場所に出られそうな予感がします。
広場へ
先ほどの場所から少し上ると、広場に出ました。
ここには割と大きな社殿があります。こちらが本殿でしょうか。
遠くの景色を眺めることで、自分がだいぶ上までやって来たことを実感できるでしょう。
松末五郎稲荷神社では、毎年12月に「目隠し女相撲」という伝統行事が開催されるそう。
敷地内で1番広いのは上の広場なので、おそらくここが相撲会場になるのだと思われます。
目隠しをした状態で相撲をするので、対戦者はお互いに前が見えず、周囲の人たちが「もっと右!」「前、前!」といった風に教え合いながら相撲を取るようです。
目隠しをしながら、しかも女性が相撲を取るというのが、珍しく興味深いですね~。
さらに上へ
さて、広場を抜けるとさらに上にのぼる階段がありました。
いったい、この神社はどこまで上があるのでしょうか。「上には上がある」とはいえ、ここまでけっこう上ってきたのにまだ上があるとは…。
体力には自信のある筆者も、少し疲れてきました(笑)。
しかし「乗りかかった船」と言うこともあるので、とにかく進めるところまで進んでみたいと思います。
きっとその先には、何か新しい発見が待っていることでしょう!
馬と牛の像
さっそく新たな発見がありました。
ここまで鳥居も見飽きるほど見てきて、キツネの石像も本殿も広場も通り過ぎたので、これ以上は何もなさそうにも思われたのですが、やっぱりありました。
まずは、大きな牛の像。本当に生きているかのように、リアリティのある作品です。
もう少し離れたところから見たら、本物と間違える人もいるかもしれません。それくらい迫力があり、完成度の高い像だと感じました。
ところが、牛で満足しかけた筆者の目をさらに驚かせたのは、隣にあった馬の像でした。
なんと素晴らしい像なんでしょう。
流れるような、美しいその姿。光を受けて、さらに輝きを増しています。
さながら天を翔ける神馬のようです。その神々しさに、筆者は思わず呼吸を忘れました。
馬の像の下の方を見てみると、「七福神馬」と書かれています。
その名に恥じない、素晴らしい馬像です。
まだまだ、こんなに素晴らしい出会いがあるくらいですから、この先にも何かが待っていそうな気配です。
最上部に到達
最上部に辿り着きました。ここにも、鳥居があります。
鳥居に「美濃神」と書かれていますが、美濃国と何か関係があるのでしょうか。
そこは藤棚のようになっていて、ところどころに蜘蛛の巣が張っていました。この付近を歩き回る場合には、それらのトラップに注意しながら進みましょう。
奥には大きな石があり、「金毘羅大権現」と彫られています。
どうやらここが、終着点のようです。
振り返ってみると、けっこう長い旅でした。もはや「小旅行」と呼んでも過言ではありません。
眼下に広がる、二丈の景色。ここに来てすぐ見た景色と比べてみれば、今回の旅の成果が一目瞭然になる気がします。
上って来るのにかなりの時間をかけたので、下りもそれなりに歩かなければなりません。
それを思うだけで少し疲れてきますが、まずは麓の景色でも眺めながら、ゆっくり休養を取ることにしましょう。
おわりに
今回は二丈にある「松末五郎稲荷神社」についてご紹介しました。
いつも目にするけれども一瞬で通り過ぎる、そんな存在だったこちらの神社ですが、実際に中に入ってみると思っていた以上に充実した場所でした。
「まだあるの?」と時にうんざりするほど長かった石段。神社を出たあと、少し離れたところから神社を見てみると、そこはまるで小さな山でした。
その様子を見れば、石段がどこまでも続いていたのも納得できます。
今回の経験から、「ちょっと目にしたものと、しっかり内部まで見たものとでは印象が全然違う」ということを再確認することができました。
これは、日常においても同様のことが言えます。
「たぶんこんな感じだろう」と思い込んでいる事物に実際に触れてみると、「こんな良さがあったのか!」と驚くことは多々あるものです。
これからも気になった場所やお店については、何となくの想像で終わらせるのではなく、きちんとその実態を確認していきたいと思います!
INFORMATION
店名:
松末五郎稲荷(ますえごろういなり)神社
住所:
福岡県糸島市二丈松末608-4
※Googleマップ上では「正一位三九郎稲荷大神・正一位五郎権現大神」と表記されています。
※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。