COVER YOUTH supported by ジーユー|NPO法人ENGAWA Project理事長 松本崇人
COVER YOUTH supported by ジーユー
-
-
-
-
#3
この記事を読んでいます
COVER YOUTH supported by ジーユー|NPO法人ENGAWA Project理事長 松本崇人
-
ジーユー×meets糸島の連載企画、第3回目です!
糸島で活躍するZ世代の若者をゲストに迎えて行っているこの企画。
今回のカバーユースは、古民家の再生などの活動を通じて糸島・前原を学生街にしようと取り組んでいる、NPO法人ENGAWA Project(エンガワプロジェクト)の理事長・松本崇人(まつもと たかと)さん。
トレンドを取り入れたジーユーの夏のコーディネートに挑戦してもらいながら、法人の活動内容や地域に対する思いを語っていただきました。
おすすめの絶景スポットにも注目ですよ!
目次
COVER YOUTH vol.3 松本崇人|supported by ジーユー
軽やかで涼しい、ジーユーで揃う夏のパステルコーデ
「少し歩くので、足元気を付けてください。」
糸島の玄関口、JR筑前前原駅から車で20分ほどの場所にある低山・火山(ひやま)。
車を降りた後、軽やかな足取りで山道を登っていくのは、今回のカバークリエイター、松本崇人さんです。
九州大学への進学をきっかけに、糸島で暮らし始めた松本さん。
大学在学中にスタートしたENGAWA Projectは、糸島・前原を拠点に、学生が主体となって地域と交流しながらさまざまな活動を展開してきました。
松本さん自身、今や生まれ育った熊本以上に、糸島を「地元」だと感じています。
ぐんぐん進む背中を追って林の中を進むと、木々で遮られていた視界が開けて、砂浜と青い海、そしてどこまでも広がる青空が現れました。
「ここは、地元の人でなければ来るのは難しいと思います。知り合いが糸島に来た時には、普通と違う場所に連れて行ってあげたくて、案内することが多いですね。」
火山山頂付近から幣の浜を一望できる、糸島でも有数の絶景スポットです。
写真映えすることから、最近ではデートコースとしても秘かに人気が出ていますが、松本さんにとっては思い出深い場所なのだそう。
「最初に連れてきたのは、大牟田に住む祖母です。途中からは背負って歩きました。『残りの人生でこんな素敵な所に来るとは思わなかった』って、すごく喜んでくれて。」
無邪気な笑顔からは、優しい人柄が伝わってきます。
そんな松本さんにmeets糸島が選んだのは、「可愛すぎないトレンドパステルコーデ」。
トップスのスウェット地のTシャツは、流行りのパステルピンクをチョイス。そこに、ミントグリーンのネックポーチを組み合わせました。
「パステルカラーって、可愛すぎる」そんなイメージを持って、なかなか挑戦できない人もいるかもしれません。
パンツとキャップを落ち着いたベージュでまとめれば、パステルカラーの甘さだけが前面に出過ぎない、さわやかなコーディネートに仕上がります。
普段は服に対して強いこだわりはないという松本さんですが、今回選んだアイテムについて聞いてみると、その着心地の良さに驚いていました。
「土やらペンキやらですぐに汚れちゃうので、動きやすくて汚れてもいい服ばかり着ています。(笑)このTシャツもパンツも、形がいいのに通気性も伸縮性もあって、着ていてとても楽です。」
中でもお気に入りは、コーディネートに上品さをプラスしてくれるキャンバススニーカーです。
「真っ白な靴が欲しいな、と思っていて。すごくかわいい。ピンクも初めて着たけどいいですね。この組み合わせで海岸沿いを散歩してみたいです」
〈着用アイテム〉
・スウェT 5分袖(ピンク)/ Lサイズ 1,490円(税込)
・ドライポンチクルーネックT 5分袖(ホワイト)/ Mサイズ 1,490円(税込)
・カラーアクティブショーツ(ベージュ)/ Lサイズ 1,490円(税込)
・キャンバススニーカー(ホワイト)/ 1,990円(税込)
・ネックポーチ(グリーン)/ 990円(税込)
・ツイルロゴキャップ(ベージュ)/ 990円(税込)
※なくなり次第販売終了
前原の魅力をたくさんの学生に伝えたい
——ENGAWA Projectでは、どのような活動を行っているのでしょうか?
僕たちは「前原を学生街に。」をテーマに掲げ、前原という場所を学生が遊ぶ、住む、挑戦する場所にしたいと考えています。
メインで取り組んでいるのは、古民家の再生です。知り合いの農家さんが取り壊すかどうか悩んでいた古民家を借りて、自分たちの手でシェアハウスとゲストハウスにリノベーションしています。
すでにリノベーションが終わった建物もあって、僕もそのシェアハウスで学生と一緒に暮らしています。
他にも、倉庫だった場所をギャラリースペースに改装して、学生や町の人に使ってもらっていますし、学生による居酒屋の開催など、とにかく面白そう!と思ったことをやっている形です。
メンバー20人は全員大学生。和気あいあいと活動しています。
——ジャンルに囚われずに、いろいろなことに挑戦しているんですね。もともと、前原はよく知る場所だったんですか?
僕は糸島の生まれではないし、大学に入るまでは筑前前原駅がどの辺りにあるのか、どんな土地なのか全く知りませんでした。
実際に足を運んでみると、前原には色々な人やお店があって、面白いことに挑戦している大人もたくさんいるんだと分かりました。すごく魅力的な所だなって。
そのことをもっと多くの学生に知ってもらい、学生の力を地域に還元できたら、と思ったんです。
前原で遊んで、暮らして。刺激を受けた学生が前原で事業を始めることもあるかもしれない。その好循環を促せるような団体を目指しています。
新しさだけを追い求めず、古いものに目を向ける
——学生とのシェアハウス、とても楽しそうですね!
毎日色んなことが起こって、本当に楽しいです。(笑)
壁を取り払って台所とリビングを繋げたり、床が腐ったら自分たちで修理したり。大変なことも多いけれど、そこもまたいいんです。
柱に付いた傷とか、昔誰かが付けたんだろうなって想像するだけで楽しい。狙って付けられるものではないですからね。
僕自身、長く愛されてきたものやもとからそこにあるものが好きなんです。
僕の愛車もすごく古くて、1986年に製造されたMAZDAのBRAWNYという中古車。わざわざ長野まで受け取りに行きました。
古いし、窓が締まり切らない所もあって人によっては不便に感じるかもしれない。だけど時代を重ねた渋さだったり、後ろの座席が向かい合わせに出来たり、そんな他の車にはない所がとても気に入っています。
古民家も同じで、地域にあるものを活用した方が、より愛される場所にできると感じています。
学生×地域=「新たな価値」を目指して
——学生が地域に加わることで、どのような効果があると思いますか?
「よそ者、若者、ばか者」って言葉がありますよね。
他から来た人間が、コミュニティや地域に変革をもたらす、という意味で使われる言葉です。
この言葉のように、よそ者で、若くて純粋な学生だからこそできることがあると思っています。
例えば、お祭り。僕たちは今年、前原の伝統的な山笠祭りに参加する予定なのですが、地域では移住者に祭りの情報がうまく共有できていないことが大きな課題となっています。
そこで学生の出番です。若者が得意とするSNSを代わりに運用することで、より広く情報を発信できるようになりました。
また、高齢化や継承者不足などを理由に、年々山笠作りの技術の継承が難しくなっている問題についても、作り方を動画で撮影し、アーカイブすることによって技術を将来に残せるよう取り組んでいます。
こんな風に、地域に学生のパワーやスキルが加わることで、新たな価値を生み出せるんです。化学反応みたいなもので、その化学反応をどんどん起こしていきたい。
「前原が大好き」そんな純粋な気持ちで、活動を続けたい
——法人の今後の目標、そして松本さんのこれからについて教えてください。
今後は、学生と地域の人との交流の場所をもっと増やしたいと考えています。そのうちの1つとして、4月から今住んでいるシェアハウスで「晩ご飯を食べる会」を始めました。
毎月第4金曜日の午後7時半に、みんなで集まってご飯を食べるだけの会です。
学生の知り合いや近所の人、誰を連れてきてもいいというルールで、色々な立場の人たちが一緒に食卓を囲んで、色んなことを話せる場所になればいいなと。
僕としては、引き続き学生が前原を楽しいと感じられる仕掛けを考えて、地域と協力しながら活動を大きくしていくのが目標です。
僕のモットーは「人にできないことはない」。
困った時や何か必要になった時には、地域の人が手を差し伸べてくれる。
だからこそ僕達も活動を続けて来られたし、シンプルにそんな人達と暮らす前原が大好きだから、貢献したいと思うんです。
おわりに
ライフスタイルの多様化が進み、地方に注目が集まるなか、ENGAWA Projectの活動は糸島・前原の魅力を全国の人に発信するきっかけになっています。
プロジェクト発起人として、今は理事長の立場から活動を支えている松本さん。最近では、地元の農家さんで仕事を手伝いながら、無農薬のコメ作りの楽しさを感じているそう。
「農薬を使う方法と比べて、2倍も3倍も手間がかかるんですが、その分すごくおいしいんです!」と笑顔で教えてくれました。
明るく真っすぐな松本さんの存在は、これからも学生と地域の架け橋になることでしょう。
〈credit〉
styling:Miri Matsuda
interview:Saori Nakayama
photo:Takuya Murakami
location:Hiyama mountain