こだわりのいっぴん
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こだわりのいっぴんvol.2|長く愛し育てたい、糸島メイドのレザークラフト
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糸島で活動する個性豊かな作家たちを紹介する、連載企画「こだわりのいっぴん」。
作品のなかでも特にこだわりが詰まった「逸品」を教えてもらいます。
第2回目は革細工とニュージーランド雑貨のお店「BLESS(ブレス)」を営む、井手英史(いで えいし)さんと絢子(あやこ)さん夫婦です。
vol.2 BLESS 井手英史さん、絢子さん
糸島半島の西側、海をすぐそばに臨む場所に井手さん夫婦のお店「BLESS(ブレス)」は建っています。
店内に一歩足を踏み入れると、漂ってくるのは木と革の香り。
所狭しと並んだ革細工やかわいらしいニュージーランド雑貨が訪れた人を出迎えます。
販売している革細工はアクセサリーやコースター、バッグなどバラエティ豊かで、その数30種類以上。
週末になると、福岡のみならず九州各地からお客さんが訪れます。
佐賀県出身の英史さんと大阪府出身の絢子さん。
出会いは、社会人になってからワーキングホリデーで訪れたニュージーランドでした。
2人は、自然保護区のなかにあるホテルで同僚になったのをきっかけに交際をスタート。
2015年に帰国し、それと同時に糸島に移住・結婚しました。
英史さん「糸島には昔からよく遊びに来ていました。ここは人が生き生きとしていて外国人も多く、訪れる度に視野が広がっていきました。」
英史さんの趣味だったという革細工を事業として始め、店舗を構えたのは2016年のこと。
その2年後の2018年に現在の場所でお店をオープンさせました。
使っているのは、植物のタンニンを使う昔ながらの製法でなめした牛革。
さらに「ピット槽なめし」と呼ばれる、タンニンが入った槽に長時間漬け込む方法を取っている革を選んで使っています。
井手さん夫婦の作品の魅力は、手縫いだからこそ感じられるステッチのあたたかみ。
英史さん「手縫いはミシンに比べて手間がかかりますが、修理しやすいので長く使ってもらえるんです。縫い目もいきてきますしね。」
ニュージーランドでの生活を通して、ものを大切にする気持ちやエコの意識を強くしたという英史さん。
ファスナーの部分には環境に配慮した素材を使うなどその精神は作品にも反映されていて、お店では革製品のオーダーやリメイクも手掛けています。
そんな2人に、それぞれ「こだわりのいっぴん」を聞きました。
英史さんが選んだのは、サイズが豊富な手帳カバー。
●手帳・ノートカバー/A6サイズ 20,900円(税込)
6色あるなかでも、お気に入りは落ち着いたグリーン。
かっちりとした革の強さが、優しい雰囲気のステッチのよさをより際立たせます。
サイズはA6からA4まで、手帳の大きさに合わせてオーダーも受け付けています。
英史さん「パッと取り出した時に、手帳やカバーが使い込まれているとかっこいいですよね。傷やスレも楽しめるような色を用意しています。」
こちらの商品は、お気に入りの手帳に合わせてオーダーするお客さんがほとんど。革製品の特徴である経年変化を日々楽しむことができる商品です。
主にアクセサーをはじめとした小物の製作を担当しているという絢子さんは、コンパクトサイズの革財布を選びました。
●zip mini wallet 17,050円(税込)
手にすっぽりと収まる大きさにも関わらず、お札と小銭にカードも収まるという優れもの。
マチも付いているため中が見やすい作りになっているのもポイント。
こちらも6色展開。性別を選ばないデザインで、恋人や夫婦など長く連れ添いたい人とおそろいにしても素敵ですね。
絢子さん「使っていると手に馴染むようになり、色の変化が楽しめます。ときどき、お客さんが色の変わった商品を見せてくれるんです。そういう瞬間が1番うれしい。」
今後は、糸島で捕獲されたイノシシの革を使った商品をさらに展開したいと考えているそう。
糸島の新たな名物になる日も近いかもしれません。
少しシャイな職人気質の英史さんと、明るく穏やかな絢子さん。
夫婦二人三脚で作り上げるレザークラフトは、長く愛し育てることで一生ものの相棒になってくれますよ。
INFORMATION
店名:
革細工とニュージーランド雑貨のお店 BLESS
住所:
福岡県糸島市二丈福井5450
電話番号:
092-338-8043
営業時間:
10:00~17:00
定休日:
火曜日・水曜日
一人当たりの予算:
¥1,000~
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