糸島で未来の森を創造する「ふじいもん」の皮むき間伐
糸島市市議会議員でありながら、NPO法人いとなみの代表を務める「ふじいもん」こと藤井芳広さん!
多くの人に知ってもらいたい藤井さんの森の再生事業をご紹介していきます。
森を守り、次の世代にどう残していくか。
考えることや行動を起こす際のきっかけになれば幸いです。
目次
「皮むき間伐(かんばつ)」って知ってる?森の再生のために私たち人間にできること
「ふじいもん」ってどんな人?
ドラえもんのようなチャーミングなニックネーム「ふじいもん」こと藤井芳広(よしひろ)さん。
2021年12月現在で糸島市議会議員2期目、総務文教常任委員会委員を務められています。
滋賀県の出身ながら、10年以上東京で活動されたのち、2010年にここ福岡・糸島に移住されてきました。
市議会議員さんと聞くと、堅くて真面目で怖そう…だなんてイメージの方もいるかもしれませんが、そんなことはありません!
笑顔が素敵でとても心優しい、魅力あふれる藤井さん♪
そんな藤井さんが糸島に移住してすぐに立ち上げられたNPO法人の名前が「いとなみ」。
持続可能なコミュニティづくりに取り組んでおり、そのなかでも森づくりの活動に注力しています。
「いとなみ」の代表理事でもある藤井さんに、森の再生事業についてご紹介していただきました!
森の現状と、あるべき姿とは
私たちが普段日常生活を送っていると、森について考えたり、問題に直面することは少ないですよね。
ただ、藤井さんによると、いまの日本の森には数多くの課題があるそうです。
間伐されずに放置された、人工林による土砂崩れや洪水。
森に光りが入らないためほかの植生が育たず、損なわれる生物の多様性。
木材輸入により破壊される原生林。
ほかにも蜜源とミツバチの減少や、土壌汚染など…日本の森は、書ききれないほどの多くの問題を抱えているのです。
これらすべての問題は、自然に発生したのではなく、人間がうみだした結果です。
私たち人間が責任をもって自然と向き合い、真面目に考え、行動を起こすことが未来につながっていくのです。
藤井さんは、このことを多くの人に伝え、自らが最前線で活動されています。
山をつくると町が良くなる、循環の様子についても説明してくださりました。
イラスト付きの紙芝居風で分かりやすい!
そもそも皮むき間伐ってなに?
藤井さんの活動内容でもある「皮むき間伐」という言葉を聞いたことがある、知っている、といった人は少ないのではないでしょうか?
皮むき間伐とは、のこぎりと竹べらを使って樹皮を剥がし、木を枯らす間伐方法です。
森の過密状況の解消や、地元の木材の活用を目的とした間伐なのですが、主流は木を切るスタイル。
ですが、藤井さんによると放置された森に適しているのは皮むきだそう。静岡県の富士宮市ではじまった手法とのことです。
このように皮をとると、水分や養分を吸い上げる管が切れて、木の成長が止まります。
チェーンソーを使うことなく、簡単にツルっと皮がはげるので、子供でもできるんですよ!
ツルンとむけた木の姿がこちら。藤井さんのように慣れた方であれば、木1本に対して5分もあれば、このかたちに仕上げられるそうです。
ただ、数をこなすためのスピード感よりも、藤井さんが大切にしていることがあります。
それは、より多くの人に森に入り、皮むきを体験してもらうこと。
間伐材の利用促進などにも繋がるとのことで、直接体験してもらうことや、木育(もくいく)も大切にされています。
森のカフェも要チェック
藤井さんの活動についてもっと知りたい、森の様子を直接感じたい、といった方にオススメなのが白糸の森にある「森のカフェ 緑の詩~みどりのおと~」。
こちらは2021年8月にリニューアルしたばかり。もちろん糸島で間伐された木材を使用しています。
壮大な森のなかに広がる、圧巻のツリーハウス。
豊富なフード・ドリンクメニューから注文して、席をとるスタイルです♪
ところどころで藤井さんの活動を紹介しているので、探してみてくださいね!
QRコードを読み込んで、動画を視聴することもできますよ~。
マイナスイオンをたっぷり浴びながら、森林浴♪
街中の喧騒を忘れ、木々を見つめながら大きく深呼吸すると、心身共に浄化されていく気がします。
こんなスポットでランチ・カフェができるなんて、貴重すぎるシチュエーションではないでしょうか?
私たちにできることを考えよう
森を再生し、守り、次の世代に残していくために私たちにできることは何でしょうか?
藤井さんの活動を知ること、森を感じること、それだけでも大きな一歩です。
美しい自然と向き合い、ひとりひとりができることから始めてみませんか?